ファイアーエムブレム風花雪月 プレイレポートその9
【ご案内】
本記事には、「ファイアーエムブレム風花雪月」のネタバレが含まれております。
未プレイの方は閲覧をお控え頂くか、閲覧した後に記憶を消して頂くようお願い致します。
さて、今節も張り切って散策していきますよ。
教員研修に、武闘大会への参加に、聖人像の強化……やるべきことは山ほどあります。
今節は舞踏会や、舞踊対抗戦の白鷺杯など、魅力的なイベントが盛りだくさんです。
楽しみですね。
これは重要そうなクエストですね。
優勝すると、踊り子のクラスの秘伝書が授与されるのだとか。
踊り子はどのようなクラスなのか、優勝するにはどんな能力が求められるのかなど、まだよくわかっていませんね。
魅力が高ければいいのかな……?
うーん……困ったらとりあえずアネットにしておくか?
本人もやる気満々みたいだし。
でもせっかく理学がAになって、ウォーロックへの道が開けた今、踊り子に転向させちゃうのもなあ……。
と、散々悩んだ結果。
よし、本人のやる気を尊重しよう!
きみの最高の晴れ姿、私の前に見せてくれ!
というわけで、早速マヌエラ先生にレクチャーを受けに行きましょう。
やはり、魅力が関係しているようですね。
しかし……これなら楽勝か?
アネットに踊りの練習をさせたところ、魅力が5上昇して実数値18になりました。
念のため、ベレトが装備している白竜のスカーフも貸してあげれば万全でしょう。
それにしても、馬術のレベルを上げたいのにジェラルトが不在なのは痛いですね。
ギルベルトさんに頼むしかありません。
個別指導のお時間。
まずはアッシュの槍術を才能開花させます。
続いてシルヴァンの理学。
苦手分野だったドゥドゥーの馬術もだんだんと伸びてきて、いい感じです。
さて、この日は出撃。
画面上のゲージをよくご覧ください。
なんと、一日に二回出撃できるようになっているではありませんか。
これは美味しい。外伝やクエスト戦闘を一気にこなすチャンスです。
というわけでイングリットの外伝、王国貴族結婚余聞にいざ、出撃!
イングリットの父親が持ってきた縁談話に、ろくな男じゃないからやめておけと忠告するドロテア。
先方が用意すると言っている多額の持参金も、出所が血にまみれているとか……。
とにかく、相手のことをよく調べてみる必要がありそうです。
そんなわけで、やってきました火山の噴火口。
どういうわけだよ。
敵は見えている範囲だとごろつきひとりだけですが、これからどんどん増えることが予想されます。
加えて足場も悪く、噴火口の上に留まるとダメージを受けてしまいます。
ここはドゥドゥーとアネットを休ませて、それ以外の比較的身軽なユニットで行きましょう。
お出ましですね。
面倒ごとになる前にイングリットを捕え、悪事の証拠を掴んでいるベレトたちを口封じに始末しようという魂胆のようです。
あいにくこちらは彼らには用がないので、速やかにお引き取り願いましょう。
イングリットが指定位置に到達しても勝利になるみたいですが、戦力はこちらが上なので、ここはせっかくですから敵の全滅を狙ってみましょう。
また、このステージではドロテアが一緒に戦ってくれます。
経験値は入らないのであまり戦わせたくはありませんが、支援値は上がるみたいですね。
北東からの増援の処理に手こずったり、ドロテアが一度倒れて天刻の拍動を切ったりしましたが、それ以外は特になんということもなくクリア。
結局、イングリットを幸せにしてくれる男はどこにいるんでしょうねえ……ふふふ。
さて、次なる出撃はソティスの外伝、赤き谷の冒険譚です。
二回出撃できるなんて、これはあっという間に生徒たちが育っちゃうなあ。
困っちゃうなあ、うふふ。
それではいざ、出撃!
赤き谷ザナドで懐かしさを覚えたソティスは、その理由を今一度確かめようとします。
そして、こっそりついて来ようとする生徒たち。
さて、ザナドにやって来たはいいものの、どうにも記憶の復活ははかどらない様子。
しかし、ソティスがかつてここに住んでいたことは確かなようです。
そうこうしていると、谷の奥から大きな叫び声が……!
なんと、かつて戦ったような巨大な獣に、ベレトがひとり取り囲まれています。
その南には、ひそかについて来たと思しき生徒たちの姿も見えます。
まずは彼らと合流……と言いたいところなのですが、こんな大量の巨大な敵を相手に、果たして戦えるのでしょうか?
はぐれ魔獣の声に追い立てられたか、巨大な狼たちが集まってきます。
うーん……ベレトの間接攻撃方法を天帝の剣しか用意していなかったのは、失敗だったかもしれませんね。
そうだぞ、早く助けてくれー!
まずは生徒たちの正面の巨狼を倒しにかかります。
セオリー通り、計略で動きを封じてから障壁の破壊を狙い、弱ったところを叩きます。
北東の巨狼が生徒たちのほうへ行かないよう、ベレトは初期位置から一歩だけ右へ。
次のターン、巨狼を突破したら生徒たちは一気に北へ駆け抜けます。
この時も、脆いユニットや攻速の低いユニットが狙われないよう、細心の注意を払いつつ。
ベレトは溜め攻撃をかわすため、さらに右へ走ります。
無事に合流できました。
まずは上の巨狼から対処します。
ベレトが下から、シルヴァンが右から計略を当てることで、1ターンでアーマーブレイクを狙う作戦。
さらに、そこへイングリットが追撃をかけます。
これでも喰らえ!
ドゥドゥーを前に出すついでに手斧で削り、ディミトリとフェリクスで後衛を守ってこのターンは終了。
敵にターンが回りますが、フェリクスが一発被弾しただけで被害は軽く済みました。
そして再びこちらのターン。
行けー!
もう一発、持って行け!
これで三体目の巨狼もアーマーブレイク、あとは後続の攻撃で仕留めるだけです。
せっかくなので、先ほどの戦闘で報酬として手に入れた英雄の遺産、ルーンを使ってみましょう。
当たり前といえば当たり前ですが、めちゃくちゃ強いですね。
あとは下の巨狼に総攻撃して、一掃完了。
なんとか人心地つきました。
が、相手も休ませてはくれません。
南に待機していた魔獣と鷹の群れが動き出し、西からも増援がやって来ます。
一匹倒すだけでも一苦労なのに、この数……この戦いに終わりはあるのでしょうか。
ひとまず北上してくる三匹の巨鳥から逃れるため、全員で北西へ移動し、まずは増援に対処します。
駄目ですね、逃げ切れません。
ひとまず左の巨鳥をアーマーブレイクさせ、時間稼ぎを試みます。
アッシュの銀の弓が命中し、なんとか一体目の巨鳥を撃ち落とすことに成功。
ドゥドゥーがいつものように時間を稼いでいる間、後衛ユニットは全速力で北へ逃げます。
巨大な敵相手に一歩も退くことなく渡り合うドゥドゥー。流石の一言。
しかし、巨狼との連続攻撃でアネットが沈んでしまったので天刻の拍動。
このターンの最初からやり直します。
ベレトの狙いを巨狼に変更し、注意を引きつけている間にアネットが動く作戦です。
上手く被害が分散してくれました。
このまま巨狼はイングリットがアーマーブレイク、巨鳥は障壁の隙間を縫って強引に倒します。
アッシュの銀の弓と、フェリクスの燕返しが頼りです。
ドゥドゥーはこの位置で、左側の巨鳥に対して計略。
これで障壁が二枚割れるので、残る一枚に対してアネットがシェイバーを撃ち込んでアーマーブレイク。
攻速が低く脆いフレンだけは攻撃に参加できないので、ひたすら逃げ回って機会を待ちます。
猛撃・大裂空を受けてドゥドゥーが移動不能になりますが、ダメージは無し。
まさに鉄壁です。
その場で再び計略発動。
注意を引きつけている間に巨狼、巨鳥を相次いで撃破。
仲間たちを一旦東へ寄せます。
土煙でなんにも見えませんが、ドゥドゥーが見事に敵の攻撃を防いでいます。
またも敵の増援。いい加減にしてくれ……。
もうはぐれ魔獣をアーマーブレイクするだけの計略は残っていないので、ここからは武器による攻撃で地道に削るしかありません。
ひとまず、右の巨鳥をアネットとフェリクスでアーマーブレイクしつつ撃破。
最後の計略。
これを使って巨狼をアーマーブレイクさせ、なんとか時間を稼ぎます。
そして次のターン、ベレトが魔物斬りで必殺を出して見事に粉砕。
イングリットの計略がまだ残っていました。
フレンのレスキューで急速に移動させ、巨鳥のアーマーブレイクを試みます。
猛撃・毒のブレスを避けつつ、はぐれ魔獣をなるべく仲間から遠ざけるため、ドゥドゥーはこの位置で待機。
一応ノーダメージでいなせますが、はぐれ魔獣の持つスキル「蛇毒」によってHPを削られていくので、長くは持ちません。
最後の巨鳥を始末したら、急いで救援に向かいます。
その巨体ゆえに地形に引っ掛かり、追撃を免れました。
広い場所で戦ったほうが有利なので、この位置で待ち構えます。
計略無しでも8回殴ればアーマーブレイクを狙えるのでは……という甘い考えは捨てます。
一か所だけ障壁を剥がし、そこへ集中攻撃して1ターンで仕留めきるしかありません。
かつてどんな生き物だったのかはわかりませんが、意思なき今、一刻も早く討って楽にしてあげるしかないでしょう。
アッシュとイングリットの攻撃で障壁を一枚剥がし、そこへ破天を叩き込みます。
完璧に決まりました。
しかし、これで終わりではありません。
はぐれ魔獣はHPゲージが三本あります。
ドゥドゥーとアネットの攻撃で、二本目のHPゲージを削り切ります。
多少の被害は意に介しません。
フレンのレスキューでアネットをどかし、空いたスペースにメルセデスが入って攻撃。
最後はシルヴァンの裂空で〆!
まったく、永遠に終わらないかと思う戦いでした。
しかし、このはぐれ魔獣はなぜ赤き谷ザナドにいたのでしょう?
巨鳥を片っ端から撃ち落としていた、アッシュがMVP。
まあ当然っちゃ当然ですね。
ソティスの記憶がベレトの身体に作用し、パワーアップを遂げました。
具体的に言うと、天刻の拍動の回数が増えました。
当初の目的は果たせませんでしたが、完全に骨折り損というわけでもなかったみたいですね。
ようやく落ち着いて講義ができます。
しかし、伸ばす技能にいまいち迷うディミトリ。
馬術で取れる最上級職がどれも手付かずの技能を要求してくるので、もしも今後ディミトリの専用職が登場した時に、その技能を上げるための労力が無駄になってしまいそうなんですよねえ。
とりあえず、無難に得意分野を伸ばしておくことにします。
アッシュは一回だけ弓術を上げて、Aにしておきます。これで自習技能を槍術と馬術にしておけば、無駄がありません。
シルヴァンはとにかく理学。槍術と馬術は元から得意なので、ダークナイトへの道は約束されたようなものです。
メルセデスも理学。信仰は充分なので、彼女もグレモリィへの道は安泰でしょう。
アネットは剣術。エピタフを目指すかどうかはわかりませんが、理学がAに達したので他に上げるものもないんですよね。
自習技能はこんな感じ。ほとんどのメンバーが、最上級職を見据えた構成になっています。
彼女の適正だけを見ればグレモリィなのですが、どうしても槍術C+を無駄にしたくない心理が働くんですよねえ……。
そして翌日。
白鷺杯の日がやって来ました。
アネットには頑張ってもらいたいところ。
場に緊張が走ります。
ああ、素晴らしい……。
とても綺麗だよアネット……。
まあ、当然の結果ですね!
さて、問題の踊り子……一体どのようなクラスなのか。
なるほど……やはり再行動系の職か。
武器は剣と魔法……エピタフを目指しているアネットにはぴったりですね。
戦闘に支援に、これから忙しくなりそうです。
戦闘はもうこりごりなので、今日の所は軽く散策でも行おうと思います。
そろそろ馬術を上げ切ってしまいたい……。
みんなでご飯を食べたり、デザートを食べたり、ディミトリと一緒に料理をしたりしました。
そして翌週……。
いよいよ舞踏会を目前に控えたこの日。
全員参加とのことで、あまり気乗りしない様子のディミトリとフェリクス。
女と踊るより、剣を振るっていたほうがずっといいとか。
一方、学校じゅうの女の子と踊り放題の日に野郎同士で剣の稽古なんて、正気の沙汰とは思えないと一蹴するシルヴァン。
五年後にまた、こうして皆で一緒に集まりたいと話すディミトリ。
そうですね。このメンバーでまた一緒に楽しく過ごせたら、それはどれだけ幸福なことでしょう。
きっと、叶うといいですね……。
そして、一夜明けて。
遂に舞踏会が始まりました。
男女がそれぞれペアを組み、優雅に踊ります。
そんな中、ベレトはというと……
もみくちゃにされて、たまらず逃げ出してきたのでした。
そして、同じように舞踏会を抜け出してきた男がひとり。
義理の姉弟ではあるものの、違う国に生まれ、違う国で互いの存在を知らずに育ったエーデルガルトとディミトリ。
しかし、幼い頃のほんの一年ほどの間、彼らは友人だったことがあるとか。
揉め事が続く帝国から亡命してきたエーデルガルトとアランデル公が、王国で暮らしていた頃。
互いの素性も身分も知らぬまま、友人として親しくなり、踊り方を教わったのだといいます。
彼女と過ごした一年間を、本当に楽しかった思い出だと語るディミトリ。
彼女が王国を去る時に、餞別として短剣を贈ったのだそう。
未来を切り拓くものの象徴として……。
ひとしきり思い出話を語り終えると、また会場へと戻っていくディミトリ。
さて、ベレトはどうしたものでしょう。
そうだ、女神の塔へ逃げ込んでしまおう。
そうと決まれば早速……と、女神の塔へ足を踏み入れた矢先。
どうやら先客がいたようです。
そこにいたのは、なんと……
お前……どうしてここに。
なるほど……彼女もまた、ベレトを捜していたと。
それなら、今ここで踊りましょう。
そう告げると、じゃあ音楽がないぶん自分が歌おうと言い出すアネット。
ははは、変な奴め。
……?
どういう意味でしょう。
ふむ。
なるほど。
それでそれで?
そんなわけないじゃないか、はっはっは。
うん、私も祈りましょう。
彼女とこれからも、ずっと仲良く一緒にいられるように……。
おや、あれはレア様……?
レア様も、生徒たちの楽しそうな姿を見守っているのでしょうか。
どこか遠くを見つめて、ひとり歌いだすレア様。
その歌に、ソティスは聞き覚えがあるといいます。
そして、急に眠気に襲われるベレトとソティス……。
そんなこんなで、課題出撃の日です。
忘れてなんていませんよ、ええ。
古い礼拝堂に何者かが侵入した形跡があるので、それを調べるんでしたよね。
まあ簡単な課題でしょうし、ちゃちゃっと済ませてしまいましょう。
それではいざ、出撃!
唐突に、血相を変えて飛び出してくるアロイス。
礼拝堂の辺りに、魔獣の群れが出現したというではありませんか。
城郭が破られた形跡がないというのに、突如として現れたのだそう。
しかし、その出現報告の前に、複数の生徒が様子のおかしい雰囲気で礼拝堂のほうへ行ったとのこと。
明らかに怪しいですね。
とにかく生徒たちを集めて、礼拝堂へ急行しましょう。
さて戦闘準備。
魔獣が全部で五体散開しており、端には生徒の姿も見えます。
あの生徒たちは味方なのか、それとも敵なのか……。
どうやらこの魔獣たちには弱点があり、剣、槍、斧いずれかの攻撃が効きやすくなっている模様。
上手く弱点を突きながら戦えば、アーマーブレイクの必要なく倒せるかもしれません。
しっかりと相手の弱点を見て、戦っていきましょう。
単身礼拝堂へと向かうジェラルト。
あんまりいい予感はしませんが……。
彼らはどうやら正気のようです。
急いで助けてあげましょう。
まずは中央をドゥドゥーが単騎突破。右翼にディミトリを中心とした槍使い、左翼にベレトを中心とした剣使いを布陣します。
初期配置で魔獣の攻撃範囲に入っているのは南西の生徒だけですが、後のふたりも襲われるのは時間の問題なので、急ぎましょう。
弱点武器で攻撃すれば、障壁も一発で割れるみたいですね。上手く活用していきましょう。
モニカ……この子は確か、フレン失踪事件の際に一緒に発見された生徒です。
こんなところで、なにをしているのでしょう?
魔獣の正体は、何者かの手によって魔獣と化した生徒でした。
こんな残酷なこと、許されるはずがありません。
北東や北西の生徒は地形効果のあるマスに陣取っており、回復アイテムも持っているため、ある程度は耐えてくれるようです。
彼らが魔獣に焼かれてしまう前に、なんとしても救出しましょう。
覚えたてのアネットの踊りで、ドゥドゥーを急がせます。
ベレトは少し突出しすぎたので、フレンに回復してもらいつつ後退。
そうこうしているうちに北東の魔獣も撃破でき、残すところは北西の魔獣のみとなりました。
せっかくなので、最後は計略を利用してアーマーブレイクを狙ってみましょうか。
アーマーブレイク成功したぜフッフゥー、とか余裕ぶっこいてたらジェラルトに手柄を奪われるの図。
まあ、クリアできたから良し。
アッシュはドゥドゥーの少し足りない火力を補ったりと、いぶし銀の活躍でした。
やはり、ルミール村を襲った連中の仕業ということなのでしょうか。
そんな推理を巡らせているところへ……
モニカが現れます。
彼女も逃げ遅れたのでしょう。
修道院へ案内してあげようとするジェラルト。
そして……。
モニカの刃がジェラルトの身体を貫きます。
そんな光景を目の当たりにしたベレト、すぐさま天刻の拍動で時を戻し、天帝の剣を伸ばしてジェラルトを助けようとしますが……
その刃は謎の魔道士に阻まれます。
そして、そのままどこかへ姿を消してしまうふたり。
あとにはベレトと、余命いくばくもないジェラルトだけが残されました。
ベレトが流した初めての涙……それは、自分を育ててくれた父への最期の手向けでした。
天刻の拍動も万能ではありません。
救える命と、救えない命があります。
あの邪悪なる者たちを、野放しにはできません。
必ず仇を討ち、ジェラルトを安心させてあげましょう。
自分にもしものことがあったら探せ……と、ジェラルトが言っていた棚の裏。
そこに遺されていたのは、彼の日記でした。
ベレトが生まれる前から書いていたようです。
1159年、角弓の節……ちょうどベレトが生まれた頃の記述です。
母親が亡くなるのと引き換えに産まれた、産声ひとつ上げない、火災を利用して死んだことにした……。
およそ普通の人の子では考えられないようなことが、書き連ねられていました。
そこへ、迎えに来るディミトリ。
彼なりに気を遣ってくれていますが、今はその優しささえも傷にしみます。
そんなベレトに、立ち止まって死者を悼むことができるのもひとつの強さだと、ディミトリは言います。
そして、自分の生きる目的にすがって歩き出すしかないのだ……とも。
四年前の地獄を見てきたディミトリの生きる目的。
それは、死者の無念を晴らすことでした。
セテスが先ほど、騎士団を招集して大規模な捜索を行うと言っていたそうです。
近いうちに、敵の足取りも掴めることでしょう。
ディミトリが言っていた、生きる目的。
ベレトの中で、それは定まっているのでしょうか……?
そして、なにかを悟ったように思索に耽るソティス。
ジェラルトが王国の兵士だった頃から、彼を知っているというレア様。
戦場で倒れ、死に至らんとする彼をレア様が助けて以来、セイロス騎士団の一員として尽くしてくれるようになったのだそう。
しかし、そんなジェラルトはやがて騎士団を去ることになります。
ベレトの母親は、自らの死期を悟っていたのかもしれません。彼女はレア様に、自分の命とベレトの命を天秤にかけ、ベレトを救うように懇願したのです。
しかし、ジェラルトはその事実を受け入れられず、ベレトを連れて出て行ってしまったのです。
そして、ベレトが母親について質問すると……
レア様は言いよどんでしまいます。
とにかく今は身体を休め、心を鎮めることに専念しましょう。
そして、次の節……
ジェラルトの命を奪ったモニカと謎の魔道士、それに炎帝がなにやら話し込んでいる様子です。
彼らの目的を知るまたとないチャンス。
気付かれないように、そーっと聞き耳を立ててみましょう……。
魔道士の名はタレスというようです。
モニカの身になにかあれば、彼らの身の神秘が暴かれる……それを防いだまでに過ぎないと言うタレス。
彼は、モニカのことをクロニエと呼んでいました。
炎帝もまた、彼らに作られた存在なのでしょうか?
その力は、フォドラ全土を洗い流すほどのものであるとか。
気付かれました。
しかし、聞いたところで何もできまいと泳がされます。
炎帝が投げ放った短剣は、その場に残されました。
ディミトリはその短剣に、見覚えがあるようです。
敵の姿がだんだんと明らかになってきたところで……今回はここまで。