ファイアーエムブレム風花雪月 プレイレポートあとがき
【ご案内】
本記事には、「ファイアーエムブレム風花雪月」のネタバレが含まれておりません。
安心してお読みください。
◎はじめに
とても楽しかった!
そして、とても疲れた!
けれど、とても面白かった!
言いたいことはこれに尽きます。
とにかく内容が濃密で、飽きさせない作りになっているので、非常に楽しめましたね。
文字通りこの二週間弱、暇さえあれば風花雪月を遊んでいたと言っても過言ではないというほど、いくらでも遊べちゃう。
そして、だからこそいくらでも体力が削られていって、だけど疲れて眠っている時間が惜しいほど面白くて。
とにかく、それだけ魅力的なゲームだったということは、声を大にしてお伝えしたいです。
◎ストーリーについて
超濃厚。
それはもう、胃もたれを起こしそうになるほど。
次はどうなるんだ、どんな奴が敵なんだ……と暗中模索で進んでいく感覚は、ベレト(主人公)の体験を共有しているかのような錯覚に陥らせました。
巷での評価がすこぶる高いのもむべなるかな、です。
あまりにも濃厚すぎて、耐性が薄い人はちょっぴりだけしんどいかも……と思うほどです。
12才以上対象なのも納得。
これまでのファイアーエムブレムシリーズの良い所を詰め込んで、さらに磨きをかけた感じと言ったらいいのでしょうか。
三つあるストーリーのうち、ひとつをクリアしただけに過ぎない感想ではありますが、それでもこれくらい絶賛せずにはいられないほど素晴らしいものでした。
一体どんな頭の構造をしていれば、こんなに凄いストーリーが書けるのでしょうか。
是非とも教えてほしいものです。
◎ゲームバランスについて
これもまた、ハードクラシックを一回遊んだだけの感想になりますが、非常に良好なバランスだったと感じました。
各ユニットの特徴をしっかり理解し、適切に運用しなくてはクリアできないようになっており、後述する育成システムとの相性が非常によく考えられているなあ、と思いましたね。
しいて言うなら、再移動を行える騎馬職と、終盤まで火力が安定する魔法職が比較的強いのかな……と感じました。
騎馬職は本作では攻撃後も再移動できるので、ひとり目の騎馬職が敵に隣接して攻撃、再移動でどいてふたり目が隣接してまた攻撃……といった動きができて、非常に強力です。
魔法職は魔法の命中率が非常に安定しており、終盤の異常に素早い敵にも比較的当たりやすいので、チーム全体の火力源として重宝しましたね。
かといって、じゃあ両方の特徴を併せ持つダークナイトやホーリーナイトが最強なのかというとそんなことはなく、やはり前述の通り各ユニットの特徴をきちんと理解し、チームをバランス良く育てていかないとクリアは難しいです。
その辺りがしっかり考えられていて、とても好印象でした。
◎育成システムについて
教師として生徒たちに教鞭を振るい、技能を伸ばして育てていくというシステムは斬新かつ新鮮でしたね。
各生徒の得意なことや苦手なことをしっかりと理解し、それぞれの長所を生かす、あるいは弱点を補う育成をしなければならないのは、これまでのファイアーエムブレムではあまり見かけない要素であり、楽しく頭を悩ませてくれる要因でもあります。
前述の通りいろんなタイプのユニットを用意して戦いに臨まなくてはならないので、強いからといってみんなにひとつの職を目指させるわけにもいかないのです。
各人の特徴を上手く掴み、長期的なプランを立てて生徒たちの能力を伸ばしていかなければならないこの感覚は、まるで本当に教師になって生徒を育てているかのような臨場感がありましたね。
これまでのファイアーエムブレムの良さを詰め込んだ上で、新たな試みを取り入れたこのシステムは、世界観とも非常に良くマッチしていて良かったですね。
あと、このシステムのおかげで生徒たちに対してとても愛着が湧きます。
◎残された謎について
前述の通りストーリーはとても素晴らしいものでしたが、一方で、まだ語り尽くされていない謎が残されているな、とも感じました。
具体的な内容を述べてしまうとネタバレになっちゃうのでここでは書けませんが、張ってあるはずの伏線が回収されきっていなかったり、あの件はどうなったの? みたいなことがしばしば起こったり。
ただこれも、三つあるストーリーのうちのひとつだけをクリアした感想に過ぎないので、他のストーリーや、今後配信される追加シナリオをプレイすれば判明するのかもしれません。
しかし、ひとつのストーリーをクリアしただけでこの濃密さですから、すぐにもうひとつ、ふたつと着手するのは正直なところ体力が持ちません。
とある理由で、自分の生徒に愛着が湧けば湧くほど他のストーリーを選ぶのに躊躇してしまうという、なかなか嫌らしい作りになっているのも一因です。
適度に時間をおいて休憩しつつ、気が向いたら他のストーリーにも手を出していく……くらいのスタンスでいきたいと思います。
ストーリーだけを確かめるために、難易度ノーマルで軽くサクッとクリアを目指すくらいはやるかもしれませんけどね。
◎おわりに
これまでだらだらと述べてきましたが、総合して、非常に素晴らしいゲームであることは間違いありません。
ファイアーエムブレムをよくご存知ない方にも、歴戦のエムブレマーの方にも、自信を持ってお勧めできる作品であると胸を張って言えます。
この記事をきっかけに、ファイアーエムブレム風花雪月という作品、ひいてはファイアーエムブレムシリーズ全体の魅力に触れてくださる方がひとりでも多く生まれてくれたなら、これに勝る喜びはありません。
奥深い風花雪月の世界に、是非とも足を踏み入れてみてくださいね。
それでは、ここまでお読みくださいまして、ありがとうございました!
アネットはベレトの嫁。